映画「あなたへ」を観て
高倉 健主演の映画「あなたへ」をようやく観る。亡くした妻の遺言通り、その遺骨を彼女の生まれ故郷の海に撒く、そのために富山から長崎県の平戸までキャンピングカーを運転して独りで行く・・・ストーリーとしては単純だが、道中、人との触れ合いのなかでいろんな物語があって観終わったあと、ずっしりと心に重い何かを感じる不思議な映画であった。その道中で、ビートたけし演じる元中学教師で今コソ泥・杉野輝夫との「種田山頭火談議」は傑作だった。旅と放浪の定義について杉野は語る・・・「旅は目的があるが放浪にはそれがない。生涯自分の死に場所を求めて心の自由のままにさすらうことが放浪だ」と・・・
高倉 健演じる倉島英ニも、死んだ愛する妻の魂を求めてのひとつの放浪の旅であったと言える。同時に、俳優・高倉 健としても江利チエミと離婚後、40年間も独身を通すなかで孤独なさすらい感を味わっていたのかもしれない。彼の台本袋にこんな短歌が貼ってある・・・「あめつちに われひとりゐて たつごとき このさびしさを きみはほほゑむ」(会津八一)。「あのときの あの苦しみもあのときの あの悲しみも みんな肥料になったんだなぁ 自分が自分になるための」(相田みつお)。彼は亡くなった元妻の命日には墓前に花を手向けているという。愛し合いながらの離別だったのだろう?・・・高倉 健、今81歳、みごとな、そして堂々たるさすらい人生をいつまでも!・・・
今日の誕生日の花は、ネリネ。花言葉は、箱入り娘。 今日の一句は、「小波の ごとくに雁の 遠くなる」阿部みどり女。
今日の記念日は、引っ越しの日。さつまいもの日。
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