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2014年10月 5日 (日)

映画「柘榴坂の仇打ち」を観る

  中井 貴一主演、若松 節郎監督の映画、「柘榴坂の仇打ち」を観る。浅田次郎の短編集「五郎治殿始末記」の中の一編(文庫本でわずか38ページ)というから驚く。シナリオ作りは、さぞたいへんだったろう。「高松宏伸」「飯田健三郎」「長谷川康夫」の3人がタッグを組んだことも頷けるし、練りに練って力作として仕上げていることにも感銘を受ける。音楽を担当した久石 譲氏いわく「脚本を読んで最も心に残ったのは”武士としての矜持”、即ち、何があっても揺らぐことのない武士の魂だった」。作家で昭和史研究家・半藤一利も言う「主君の井伊直弼への義の堅固さと、13年間も夫を支えた妻「セツ」の情のやわらかさに、私はボロボロ涙を流すばかりだった」と。「芝居はホン(脚本)から」と言われるが、まず脚本を褒めたい・・・

  ところで、映画だが、主演、中井貴一の名演技の一言に尽きる。井伊直弼の金習役に抜擢されながら櫻田門外の変では、主君を守りきれなかった志村金吾。彼の犯した罪は重く、切腹さえも許されない。ひと月後、藩は金吾に命令を下す。「逃亡した水戸浪士どもの首の1つも挙げて、直弼さまの御墓前にお供えせよ。しかし、激しく自分を責める金吾は自ら命を断とうとする。その金吾を支え、励まし続けたのは妻のセツ(広末涼子)。「御下命を果たし、本懐を遂げてこそ武士ではありませぬか」。13年の月日が流れる。浪士の一人、佐橋十兵衛は俥夫(阿部寛)となっていた。雪の降りしきる柘榴坂で両者は剣を交える・・・が、何とその日、政府から「仇撃ち禁止令」が出ていたのだ。その剣に追い詰められて「成敗してくれ」と頼む十兵衛に、金吾は静かに言う「お互い生き抜こう」・・・実に静かな、落ち着いた名作だった・・・

  今日の誕生日の花は、クコ。花言葉は、お互いにわすれましょう。 今日の一句は、「枸杞垣の 赤き実に住む 小家かな」村上鬼城。

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