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2015年4月12日 (日)

「スマホやめるか、信大生やめるか」

  「スマホやめますか、それとも信大生をやめますか」。学長が4日大学入学式にの挨拶に新入生に問いかけたことがたいへんな話題になっている。発信した主は信州大・山沢清人学長(70歳)である。「(スマホの)スイッチを切って本を読み、友達と話し、自分で考えることを習慣づけよう」と訴えたわけである。学生からは賛否両論があったという。「何を時代差錯誤なことを!」一蹴されなかったことが何よりも嬉しい。「スマホべったり」という最近の若者の傾向には辟易している者として、山沢学長の言葉に共鳴する。先日、車中で前に立った老人を無視、独りでスマホに夢中になっている若者を目撃したが、心底腹が立った。さりとてひと昔前の老人のように、若者に注意する勇気もなく、ただ嘆かわしい思いだけがつのる・・・

  ある脳学者は「記憶が詳細なほど、その瞬間が長く感じられる。しかし、周りの世界が見慣れたものになってくると、脳が取り込む情報量が少なくて済み、時間が速く過ぎ去っていくように感じられる」と言っている。これは、子供の時は時間の経つのが遅く、高齢になればなるほど速く感じられるという理屈と一緒だそうな。スマホ依存症は知性、個性、独創性にとって毒以外の何物でもない、脳の退化を招くという。「スマホのスイッチを切って、本を読もう。友達と話をしよう。自分で考えることを習慣づけよう。自分の持つ知識を総動員して、ものごとを根本から考え、全力で行動することが、独創性豊かな大学生を育てる」という信州大学・山沢学長の言葉は、IT時代における「珠玉の知恵」とはいえないか・・・新しい文明の利器が人間の頭脳を退化させるとなれば一大事!・・・

  今日の一句は、「菜の花の どこに咲いても さびしからず」飯塚柚花。

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