スポーツ

2015年4月24日 (金)

なぜ強い「鳥取城北高相撲部」

   今日(24日)の毎日新聞、オピニオン欄の鳥取城北高相撲部監督・石浦 外喜義氏のインタビュー記事に感銘。この春場所で教え子4人の関取が全員勝ち越した。監督の長男、十両14枚目「石浦」が9勝6敗と一番危なかったが、白鵬を破った照ノ富士は13勝を挙げ、逸ノ城も勝ち越して三役に返り咲く見込みという。「どんな指導をしているのか?」に対し、石浦監督は言う「私は技術は教えない。礼儀、マナー、私生活の態度を厳しく指導している。謙虚な姿勢を持ち、誰からも尊敬される力士になれということ。また、強いからこそ皆から慕われ、憧れの存在にならないといけない。勘違いさせないためにも、うちの寮では3年生がトイレ掃除をするようにしている」と。やはり「謙虚な姿勢」の重要性を説き、その実践を強く求めているのだろう・・・

 モンゴルからの留学生について、監督は「彼らには家族愛が強くある。ただ『強ければ良い』がありすぎて、調子に乗りやすい傾向も。一方、日本の子はやさしくて謙虚。留学生もその点を懸命に学ぼうとしている。私は相乗効果を感じている」と言い、逸ノ城については「初めて会った時、遊牧民というのがとても魅力的だった。大草原で育ったこの子が日本に来たら、食べ物から何から何までびっくりするだうなと思った。彼が部屋に溶け込んで切磋琢磨できたら、面白いチームができるだろうなぁと思ってスカウトした」と言う。彼らに求めることは「先生が来たから稽古をするというのではなく、自ら努力する、『うそのない稽古』」。彼らを育てた指導者の言やよし。その将来が楽しみだ・・・今、教え子力士が17人。今年4月から鳥取城北高校の校長に就任した石浦氏、名リーダーのますますの健闘を祈りたい・・・

  今日の一句は、「人肌の 光あつまり 遅桜」原 裕。

2015年4月22日 (水)

21世紀センバツ枠の松山東高校と正岡子規。

 今日の毎日新聞「記者の目」に注目する。筆者は松山支局・黒川 優氏。曰く「今年のセンバツに選ばれた『選抜21世紀枠・松山東高校』、82年ぶりに甲子園出場を果たし、1回戦で二松学舎大付属高校(東京)を破って甲子園初勝利を挙げ、二回戦では準優勝校の東海大四(北海道)を苦しめた。松山東高校は旧制松山中学、俳人・正岡子規の母校で文豪・夏目漱石が教壇に立ったことでも知られる」・・・黒川記者の「松山東の礼讃記事」が続く。確かに観ていて爽やか感が随所にあったことは事実。また、応援も質量ともに凄かった。スタンドの一般観衆も精一杯、声援を送ったのであろう・・・

 子規は野球が日本に入ってきた頃の熱心な選手で、ポジションはキャッチャー。1889年(明治22年)、喀血するまでやっていたというから、根から野球好きだったのだろう。「まり投げて 見たき広場や 春の草」という句や「九つの人 九つの場をしめて ベースボールの始まらんとす」との歌も残している。他にも、「バッター」「ランナー」「ホォワボール」「ストレート」「フライボール」などの外来語を、「打者」「走者」「四球」「直球」「飛球」と日本語に訳している。それらのことが評価されて子規は2002年、野球殿堂入りを果たしている。松山中学の先輩として正岡子規は、草葉の蔭から後輩たちに称賛のエールを贈ったに違いない・・・センバツ21世紀枠、これからも懐かしい高校が出てきてほしいと思う・・・

  今日の一句は、「春や昔 十五万石の 城下哉」正岡子規。

 

2015年3月22日 (日)

大相撲大阪場所・白鵬優勝!

 今日の大相撲大阪場所千秋楽は、随所に見応えがあった。まず照ノ富士、大関・豪栄道を相手に粘りの相撲で寄り切って勝ち、二番あとの「白鵬VS日馬富士」を仕度部屋で見守る。もし白鵬が負ければ優勝決定戦である。本土俵で勝っているだけに、自信はあったはず。それに、兄弟子の日馬富士がマスメディアに「照ノ富士を優勝させるため、援護射撃する」と再三明言していることもある。観衆は優勝決定戦を待ち望んでいた違いない。それにしても、しつこく食い下がる日馬富士にてこずった白鵬、自身は薄氷の勝利という思いだったろう・・・

 6連覇、34回目の堂々たる優勝だが、インタビューに応じた白鵬、しばし沈黙のあと出た言葉は重苦しかった。初場所が終わったあとの1月30日、自らの相撲にものいいがついたことで、審判部批判を行ったことが大騒動になった。宮城野親方の謝罪で今回は呼び出しを免れたが、そのもやもやが尾を引いていたのかもしれない。連勝が続き、気の緩みというか、多少の傲慢さが出たわけだが、今や押しも押されもせぬ大横綱ならば、大いに反省しないといけない。恩人である亡き大鵬に顔向けできないのではないか。今場所の相撲で、白鵬は照ノ富士の猛接近を実感しているはず。まだ30歳。来場所は改めて強い横綱相撲を取ってほしい・・・それにしても幕内だけで外国人力士の数が半分に迫る。日本人力士の奮起を望みたい・・・

  今日の一句は、「鶯や 焼土の果てに 人は立つ」加藤楸邨。

2015年2月28日 (土)

ラグビ―日本選手権「ヤマハ優勝!」

  今年のラグビーシーズン・締めくくりと言うべき「第52回ラグビー日本選手権の決勝戦が今日、秩父宮ラグビー場で行われ、ヤマハ発動機がサントリーを15対3で下し、初優勝に輝いた。ヤマハ・清宮 克幸監督、早稲田大、サントリーを通じてのファンとして、ヤマハ発動機を応援、手に汗握る熱戦に堪能した。この試合、珍しいシーンがあった。前半32分にサントリーのスクラムハーフ・デュプレア選手が反則で10分間の退場(シンビン)、後半10分、ヤマハ・フルパックの五郎丸選手が同様のシンビン。両選手ともチームの要で反則なんかめったにしないのに、かなり熱くなっていたのだろう。しかし、ラグビーの壮絶な肉弾戦は、いつ観てもある意味での爽快感が味わえるのが、何より楽しい・・・

  清宮監督は言う「準決勝、決勝とも相手をノートライに抑えた。選手たちが、一戦一戦成長しているのが実感できて嬉しかった。まだまだ伸び盛りのチーム。来年も頑張る。また、相手のサントリーさんには4年間在籍、育てて頂いたご恩に応えることができたという思いでいっぱいだ」と。今年のわがラグビーシーズン、総括すれば、御所実業が準優勝、帝京大が6連覇、ヤマハが優勝という結果。まことにハッピーなシーズンだった。竹田監督、岩出監督、そして清宮監督・・・すごいチームにはすばらしいリーダーが存在する。その何よりも大事なファクターは「人間そのものを熟知していること」だと私は思う。来年もまた、どうかいい夢を見せてほしい・・・スポーツ・シーズンは間もなく野球へと移る・・・

  今日の一句は。深々と 土の匂いや 二月尽」丹羽啓子。

2015年1月10日 (土)

ラグビー、わが贔屓の「大学、高校」決勝戦へ!

  ラグビーの大学、高校とも私の贔屓のチームが決勝へ進出、いい試合をしてくれたことに心から満足する。まず、大学。わが帝京大学チームは筑波大学を相手に、今日、味の素グラウンドでの決勝戦に臨む。結果、「50対7」で快勝、寛仁親王杯を手にする。それも前人未踏の6連覇。岩出監督がいつも口にしているのは「我々が目指しているのはトップリーグの社会人チームを如何に降すか・・・練習の目標もそこに置いてやっている」とのこと。連覇し続けるのは確かに嬉しいが、決してそれで満足していないところに、強さの秘密があるのかもしれない。流 大(ながれゆたか)主将は言う「試合に出ていない部員を含め、142名の仲間を私は誇りに思う」と。強いチームには、やはりすばらしい「キャップテンシー」の何かがあるのかもしれない・・・

 次に高校。応援している御所実業は、一応「Bシ―ド校」にランクされてはいたが、決勝まで進出するとは思えなかったのは事実。が、あれよあれよという間に決勝へ。相手は候補を含め「高校ジャパン」の選手が12名を擁し、昨春の選抜大会、昨夏の7人制大会に優勝している東福岡高校。下馬評では圧倒的な強さを謳われている。案の定、走力、体力に歴然とした差があり、劣勢は覆うべくもなく、57対5の大差で敗れる。ただ、残念なのは準々決勝で攻撃の中心だった矢沢選手が脳しんとうと診断され、決勝戦に出場できなくなったことだ。不運としか言いようがない。残念だ。彼は言う「卒業後は竹山、吉川選手と共に帝京大に進学、高校では届かなかった日本一を目指す」と。来年は帝京大選手として雄姿を見せてくれると確信、今から愉しみだ・・・それにしても贔屓のチームが大学では50対7で大勝し、高校では57対5での大敗、何たる皮肉!・・・

  今日の一句は、「初十日 雪の鳥居を くぐりけり」香西鹿毛郎。

2014年11月21日 (金)

智弁学園高・岡本 和真選手への期待!

  今年のプロ野球ドラフトで巨人が1位指名して獲得した智弁学園高の岡本 和真選手のことがたいへんな話題になっている。いろんなマスメディアで取り上げているが、かれは将来かなりの大物になりそうだ。「高校通算73ホーマー」は、すごいと思うが、伊藤 諒介(神港学園)94本、中田 祥(大阪桐蔭高→日本ハム)87本など上には上があり、強い印象はなかった。しかし、50㍍6秒8、遠投100㍍と運動神経のシャープさに加えて、身長183㌢、体重95㌔と肉体的条件も申し分ない。まだまだ、ひとまわり大きくなる可能性は十分ある。かれの祖父が熱狂的な阪神ファンというのに・・・残念至極。むしろ巨人・スカウトの炯眼にこそ軍配を上げるべきかもしれない・・・

  マスメディアによれば、こうだ・・・かれに野球のイロハを教えたのは五条高校で野球をやっていた8歳上の兄だった。8畳の和室で毎日素振り、中学時代には500スイングを数えたという。それだけによく食べ、白米飯6杯はペロリ。祖母は近所の梨山で収穫を手伝い、その収入をかれにお小遣いとして渡していたという。それもホームラン1本につき1万円の賞金として・・・ただ、あまりにも打ちまくるので、5千円に負けてもらったと祖母は笑う。気は優しくて力持ちの大砲が巨人の4番に座る日はそんなに遠くない。同郷の誼み、同時に宿敵チームで活躍するかれを複雑な気持ちで眺めることになる?・・・恵まれた体力。あとは努力あるのみ・・・

  今日の誕生日の花は、山椒の実。 花言葉は、健康。 今日の一句は「山椒の実 落ちて夕日の そらぞらし」中林淑江。

 

2014年11月 2日 (日)

愉しき「ラグビー・シーズン」イン!

 日本シリーズ、阪神タイガースが完敗してあっけなく終わり、わがスポーツテレビ観戦は、プロ野球からラグビーに移る。とりわけ大学ラグビーと高校ラグビーだ。今年は”赤い旋風”帝京大学の6連覇がかかっているだけに、ひときわ熱がこもる。今年はSHの「流 大」(荒尾高出身)が主将となってチームを引っ張る。昨年は中村 亮士(鹿児島実出身)が、すばらしいキャップテンシ―を発揮して5連覇を成し遂げたが、今年はどうなるか? 今日、4連勝同士の早稲田大学と対戦、先ほど終わったところだが、かなりの大差で勝った。あと残るのは明治と慶応。余程のことがない限り大丈夫だろう・・・

  今日の試合で最も注目したのは帝京大、一年生のWTB・尾崎 晟也選手(伏見工業出身)。長身、俊足、2つのトライを決めて存分に気を吐いた。将来、日本を代表する素晴らしい選手になるだろう。昨年、神戸製鋼の平尾氏がテレビで「あんなに素晴らしい選手が集まるチームというのは驚きだ」と。岩出監督の人徳であり、人を育てる手腕なのだろう。今日も前半、風下で苦戦を強いられたが、ハーフタイムで「ボチボチやるのではないですか」と岩出監督。選手を信じ切っているといった感じだ。他方、高校ラグビーは御所実業を応援しているが、相手は強豪の天理高。昨年は惜敗したが、今年はどうなるか? 花園へ出れば優勝する実力を持っている両チーム。それが奈良県大会で相撃つわけだから、実にもったいない・・・これから2月まで、ラグビーを存分に満喫しよう・・・

  今日の誕生日の花は、セイダカアワダチソウ。花言葉は、生命力。 今日の一句は、「老人と 子供の多し 秋祭り」高浜 虚子。

2014年10月19日 (日)

阪神タイガース、日本シリーズへ!

 昨日、 阪神タイガースが巨人ジャイアンツを8:4で降し、2005年以来の日本シリーズ進出を決める。まずはおめでたい。それにしても、まさかの4連勝だ。阪神ファンの誰しもが予想だにしなかったこと。勢いというものは恐ろしいものだと、つくづく思う。甲子園を高校野球に明け渡した8月、その終わりごろから不調に陥り、9月5日からは6連敗・・・「あぁ、今年もダメか」と正直、諦める。和田監督への非難の声も聞こえる。ところが、阪神球団は和田監督の続投を決める。その頃から和田采配が変わっていく。それに応えて選手のモチベーションも目に見えて上がる。呉昇桓の3イニングをまたぐ、6連投がその証左だろう・・・

 昨夜、例によってミナミが盛り上がる。道頓堀に飛び込む若者もいたらしいが、その気持ちはよくわかる。「トラキチ応援団長」としてテレビでも有名な国定 浩一氏(大阪学院大経済学部教授) は言う「日本一になれば関西全体が盛り上がるはずだ。その時の経済効果は大きすぎて『ごっついでぇ』としか言えない」と(毎日新聞)。その日本一を争う相手は「ソフトバンクか日本ハムか?」。今、19日・PM5時20分の時点では、6対4と日本ハムのリードで11回裏のソフトバンクの攻撃・・・このまま終われば、明日、どっちかに決まり、25日からいよいよ日本一への決戦となる・・・今からワクワクする・・・

  今日の誕生日の花は、リンドウ。花言葉は、あなたの哀しみに寄り添う。 今日の一句は、「山の日の 片頬にあつき 濃竜胆」富安風生。

2014年10月18日 (土)

ドラフトを待つ「大和広陵高校・立田投手」!

 「高校野球異端児、立田投手~ドラフト指名待つ」という今朝発信されてきたWSJ(ウォ―ル・スリート・ジャーナル)のメルマガ記事に注目する。甲子園常連校ではない大和広陵高校のエース・立田 将太投手のことが紹介されている。今年、夏の奈良県大会、準決勝で智弁高校に11対6で惨敗しているが、10月23日に行われるドラフト会議には指名されることが確実だというのだ。準決勝まで一人で463球を投げ抜いた地力と力強い直球を、各球団のスカウトが高く評価しているらしい。「プロに行っても、焦ってケガをするするようなことはしたくない。着実に成長したい」が彼のモットーという・・・

  今、高野連では投手の過度の負担を軽減する方策を検討中で、11月には何らかの投球制限を打ち出すのではないか。毎年、各球団は20万人にも上る候補から100名以下に絞って指名する。最近では米・メジャーリーグのスカウトも来ているが、7月の奈良県大会・準決勝戦には、複数の日本球団と並んでミネソタ・ツインズやテキサス・レンジャーズなどのスカウトも顔を見せ、立田投手を熱心に視察、評価が崩れることはなかったという。中学時代から注目されながら、強豪高校を敢えて選ばなかった立田選手、今度のドラフトでどこが指名するのか? また将来も非常に愉しみだ・・・昨日のファイナルシリーズで力投した、阪神タイガース・松田投手のような存在になってほしい・・・

  今日の誕生日の花は、ワタ。花言葉は、繊細。 今日の一句は、「綿を干す 寂光院を 垣間見ぬ」高浜虚子。

2014年10月13日 (月)

阪神、ファイナルステージ―へ

  プロ野球、2014年度の有終の美を飾る日本シリーズ、その前哨戦ともいうべきセ・パ両リーグのクライマックス・ファーストステージ、昨日それぞれ第二戦が行われたが、セ・リーグは広島カープを完封で退けた阪神タイガースが、待望のファイナルステージへ進むことになった。また、パリーグは日本ハムをT-岡田の3ランで逆転したオリックスが勝ってタイとし、今日、ファイナルステージへの進出を決める。セ・パとも熱の入った見事な試合だった。広島に2年連続、阻まれているだけに、阪神がファイナルステージで巨人に挑戦できることは、「トラキチ」として、こんなに嬉しいことはない。シリーズ後半、巨人には蛇に睨まれた蛙のようだっただけに、「意地」をみせてほしい・・・

  それにしても、広島のマエケン、大瀬良、阪神のメッセンジャー、能美という両チーム先発投手陣は素晴らしかった。「20.5インニング」でわずか1点しか与えなかったのだから。選手全員が硬くなっていたのも事実だろう。シーズン中、獅子奮迅の活躍をした菊池、丸に期待をかけ一二番に起用した野村用兵、それが誤算となった。「あんなに点が取れんとは思わなかった」と野村監督を苦笑せしめたほど、チーム全体が硬くなっていたのかもしれない。阪神も似たり寄ったりで、第一戦での「福留の1発」がすべて。セ・リーグ・リーディングヒッター、マートンの不振も足を引っ張った。ただ、凄かったのは呉昇桓投手だ。延長に入り、2イング目が終わった時、彼は和田監督に申し出る「次も行きます!」。この心意気たるや壮とすべきではないか・・・打倒、巨人!・・・

  今日の誕生日の花は、ネリネ。花言葉は、箱入り娘。 今日の一句は、「さむざむと 影なき秋の 遍路かな」佐々木 有風。

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