恋の万葉歌・・・
昨日、絶好の天気に誘われて晩秋の飛鳥路を歩く。やはり甘樫の丘からの眺望は、紅葉に彩られて抜群だ。古き文化を鑑賞する人々で、いずこも寺院も満員の盛況・・・それを避けて「万葉文化館」に入る。この日は「浅野 均・日本画展」がメインだったが、入った正面のディスプレの大画面に流れていた「万葉歌」が目につく。「敷栲(たえ)の 枕ゆくくる 涙にそ 浮宿(うきね)をしける 恋の繁きに」(万葉集 巻4-507・駿河采女)
「やわらかな枕からこぼれおちる涙が溢れて、私は水に浮かぶ思いで寝ていることよ。絶えぬ恋のくるしさで」という意味である。作者の駿河采女は駿河出身、才色兼備の女性で天皇の身の回りをする役目・・・夜中に恋人への思いがつのって涙があふれだし、まるでプールに浮かぶように、涙に浮かんで寝ているという。それほど恋しき男性とは? 天皇か? 宮中の若き公卿か? はたまた故郷で別れてきた若者か?・・・ ロマンあふれる万葉の世界に、しばし浸る。
今日の誕生日の花は、ネリネ。花言葉は、幸せな思い出。 今日の一句は、「北風の 身を切るという 言葉かなけ中村苑子。
明日の記念日は、ハイビジョンの日。OLの日。